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第8回 地域創生論 『いわて県民計画(第2期アクションプラン)について -人口減少対策などを中心として-』が行われました。

授業関係
5月30日の講義は、岩手県政策企画部理事兼副部長 西野文香氏を講師として開講されました。はじめに「県の役割」、続いて「いわて県民計画の概要 岩手の現状と課題/復興推進と政策推進の基本方向」、そして「地方の力の高まり(人口減少はイコール地方衰退ではない。岩手には人を育てる力がある)」の講義がありました。

概要は以下の通りです。
1.県の役割は、国の業務と住民に身近な市町村の業務の中間にあって、広域的な業務を担っている。新型コロナへの対応を事例にわかり易い解説がありました。岩手県の活動は「いわて県民計画」に基づいて行われ、この計画は2019年度から2028年度の10年間の長期ビジョンで4年、4年、2年の3期に分けた「政策推進プラン」からなっている。

2 課題への対応は「県民計画」に反映されている。基本コンセプトを「幸福の追求」とし、県民の幸福感に関連する12の領域を10の政策分野に落とし込み、政策の基本方向とした。県央?県北?県南?沿岸と4つの広域振興局別に地域の目指す姿も描き、その地域に適する新しい時代を切り拓く11のプロジェクトを策定してその振興策も盛り込んでいる。

3.県民計画は2023年からの第2期に入った。第1期の成果と課題を市長村長、各種団体等からの意見聴取などを踏まえて見直し「人口減少対策」を最優先で取り組むこととし、「重点事項」が決められた。講義ではこの重点項目の「自然減?社会減対策/グリーントランスフォーメーションの推進/デジタルトランスフォーメーションの推進/安全?安心な地域づくり」につき詳細な事例紹介がありました。

4.新しい時代を切り拓く11のプロジェクトについては、「ILCプロジェクト/北上川バレープロジェクト/三陸防災復興ゾーンプロジェクト/北いわて産業?社会革新ゾーンプロジェクト」の紹介がありました。

5.「地域力の高まり」では、人口減少が地方衰退に直結するものではない。岩手から全国?世界に羽ばたく人(スポーツ選手―菊池雄星、大谷翔平等)、企業(ヘラルボニーの松田兄弟、)、生活文化(2023年NYタイムス紙での世界で訪れてみたいまちランキングで盛岡市は第2位)等が出現している。これは岩手(地方)には「人を育てる力や魅力があるから」と説得力のある解説で講義を終了されました。

Q&Aでは、「計画はどの様な人口減少の見通しに立っているのか」があり、「国に予想に準拠しつつ2024年は社会増減ゼロを想定した人口見通しに立っている」との回答がなされました。

写真1左から岡田学長、西野副部長、村上技師   写真2 授業風景
            (岩手県政策企画部)   
                      


写真3  授業風景               写真4  授業風景